今回は、いろんな国で導入が検討されている「コロナウイルス感染者を追跡するアプリ」について話していきます。
今世界中のメディアがこぞって取り上げているのは、「感染経路が不明」というワードです。
「感染経路が不明=怖い」という構図を作り上げ、次のステップに進めようとする意図も感じられます。
今世界が進んでいる方向は、総監視社会です。
最近の分かりやすい出来事としては、「煽り運転」をクローズアップし、ドライブレコーダーの取り付けを標準化するように誘導しています。
このドライブレコーダーは監視カメラとしても機能しますので、あらゆる場所で監視、しかも車を切り替えながら移動型の監視カメラとしても機能させることが可能です。
次に、インスタグラムも多くの人達が瞬間瞬間を写真に収め、ネット上に公開しています。
これも実はAIを使って解析していけば監視カメラの機能を有していることになります。
お次は、スマートスピーカー!
これは個人の動きが監視できます。在宅状況、行動パターン、発声による健康状態の確認など、いろんな情報が集められています。
他にもいろいろな仕組みで知らないうちに監視社会が完成へと向かっています。
あなたが望む望まないにかかわらず、現実社会はどんどん変化しているのです。
そして、コロナウイルスによるパニックに乗じて、感染追跡アプリの導入を広めようとされています。
近距離無線通信技術のブルートゥースを使って新型コロナウイルス感染者との接触を追跡するアプリの活用が世界中で検討されているのですが、いち早く導入したシンガポールなどの事例からは、課題が浮かび上がっています。
ロイターによると、
シンガポールが先月、アプリ「トレース・トゥギャザー」を導入した当時、感染者数は人口570万人に対して385人にすぎませんでした。
その後に感染者は9000人を超えたが、アプリをダウンロードしたのはユーザーの約5分の1どまりです。
ハイテクに強く、政府への信頼感も強いシンガポールでさえ利用者数が限定的にとどまっているという事実は、世界中の保健当局者や技術者が今後直面する課題を示しています。
韓国やイスラエルなど一握りの国は、携帯電話の位置情報を通じた接触追跡方法を採用しているのですが、多くの国では、こうした中央集中型の監視に基づくアプローチはプライバシーの観点から受け入れ難いと考えられています。
これに対して、ブルートゥース型は欧州、中南米、オーストラリア、多くのアジア諸国が導入を進めていますが、実効性を持たせるには大半の人々が利用する必要があります。
シンガポールに次いで世界で2番目にブルートゥース型を導入したと考えられているインドでは、市場で圧倒的なアンドロイド端末でのダウンロード件数が5000万に達しました。
しかしこれは、スマホユーザー5億人強の一部にすぎず、ましてや人口全体の13億人と比較すれば一握りにすぎません。
シンガポールのリー・シェンロン首相は21日の演説で、トレース・トゥギャザーのようなアプリの「インストールと利用に皆さんの協力が必要になる」と呼び掛けたが、利用の義務化には踏み込みませんでした。
シンガポールやインドでの活用はまだ初期段階で、アメリカのアップルとグーグルが先週発表したアプリ開発協力により、技術的な問題の解消などを通じて普及に弾みがつくかもしれません。
また、現在のように各国で外出制限措置が実施されている間はアプリも十分に活用できませんが、人同士の接触機会が増えれば活用されるかもしれません。
そんな中、オーストラリア政府は、こうしたアプリの利用を義務化する可能性を示しました。
ただ、欧州諸国やプライバシー保護を求める団体は義務化に猛反対。
アップルとグーグルは、強制は支持しないとしています。
GPSや携帯電話の基地局データを用いる追跡方法に比べると、ブルートゥース型のアプリはプライバシー保護に配慮しています。
ブルートゥースを用いて近距離にあるスマホ同士で暗号化された信号をやり取りし、スマホ上に接触歴を残す方法なので、ユーザーの名前や電話番号は公開されません。
新型コロナの陽性が確認された人物の近くに一定時間以上いた人には、スマホから警告が発せられます。
インドのアプリにはその他の機能もあり、GPSデータを用いて感染クラスターの特定も行います。
シンガポールやインドでは、ある程度プライバシーを犠牲にしてでもアプリを喜んで使いたいという人もいます。
しかし、「政府がいつ、個人情報を出せと求めてくるかという疑念は常にある」という不信感をもつ意見もあるのが現状です。
すでに位置データ情報やある程度の個人情報が一部の組織に常に渡っているのは確実です。
あなたはこのようなアプリをインストールしますか?
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