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スペースXのカプセル型宇宙船「クルードラゴン」いよいよ打ち上げ!イーロン・マスクの夢
- 2020/5/23
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今回は、スペースXのカプセル型宇宙船「クルードラゴン」が、いよいよ打ち上げという事なので、その前にこれまでの10年間を振り返っておこうと思います。
まずは、この人の存在が重要なカギとなります。
PAYPAL社の前身となる会社を起業、電気自動車会社「テスラ」のCEO、ソーラーシティの会長を務めるなど、フォーブスの世界で最も影響力のある人物ランキングにも選出されたイーロン・マスク氏が、2002年に宇宙輸送を可能にするロケットを製造開発するスペースX社を起業したのがはじまりです。
スペースシャトルの初飛行が実施された1981年以来、NASAは新たな有人宇宙船の認証を行っていません。
アメリカ人宇宙飛行士が、アメリカ本土から宇宙に旅立ったのは、スペースシャトル計画が終了した2011年が最後です。
それ以降、ISSへの宇宙飛行士の輸送は、全てロシアのソユーズ宇宙船によって行われてきました。
NASAは最後のスペースシャトルが発射されてから、1年後にスペースX社とボーイング社を有人宇宙船開発の委託先に選定し、認証プロセスを開始。
しかし、有人飛行のための宇宙船開発は長い道のりとなっていました。
スペースXのクルードラゴンは、NASAが示した基本要件との合致を確認するために、実際の組み立ての前段階から数々の設計審査を経てきました。
通常の宇宙船はほぼ完全に自動化されているのですが、有人飛行用の宇宙船の場合には、手動操作と遠隔操作が可能であることが要求されます。
クルードラゴンの場合、ISSと地球の間で宇宙飛行士を輸送するために使われる予定ですから、ISSのドッキングポートに結合できるかどうか、宇宙空間で210日以上耐えられる構造であるかどうかがポイントとなります。
また、緊急事態発生時に宇宙船がミッションを中断して、乗員を安全に帰還させられることを証明するための試験を実施する必要もあります。
スペースXは、2019年に「Demo-1」と呼ばれるISSへの無人飛行ミッションを成功させました。
この無人ミッションでカプセルの中核機能を実証したものの、さらに有人試験飛行を実施して、クルードラゴンがあらゆる点で意図した通りに機能することを証明しなければなりません。
次の『Demo-2』では、生命維持装置や宇宙服、表示システムをはじめとして、乗員がISSに向かう際にクルードラゴン内で安全に過ごし、作業するために必要な多数のシステムについて確認することになります。
ISSまでの19時間の旅の大半を自動操縦で飛行し、軌道上実験施設であるISSにドッキングする直前に手動操縦に切り替えます。
「ドレイコー(Draco)」と呼ばれるスラスターを用いて、カプセルの向きを変えるいくつかの基本的な操作を行い、緊急事態発生時や自動操縦機能に予期せぬ問題が生じた場合に、乗員自身が操縦できることを実証します。
これは今回のミッションの最も重要な目的のひとつで、有人飛行宇宙船のカプセルの認証に必要不可欠なものです。
ISSに結合している期間中も複数の試験を継続して実施します。
地球上の宇宙管制センターのオペレーターが定期的にクルードラゴンを起動して試験を実施し、船内システムのすべてが正常に機能することを確認。
ISSでの滞在期間は、最長で3カ月半に及ぶ可能性があります。
その後、地球に帰還し、収集したデータを数カ月かけて検証、クルードラゴンが審査に合格したかどうかを見極めることになります。
この最終審査に合格すれば、スペースXはようやくNASAの宇宙飛行士や有料の旅客をISSへ輸送する運用ミッションを開始できるようになるのです。
スペースXは、5月27日 NASAの宇宙飛行士 ロバート・ベンケンとダグラス・ハーレイを乗せたクルードラゴンを、フロリダ州のケネディ宇宙センターから国際宇宙ステーション(ISS)に向けて打ち上げる予定となっています。
そして、地球に帰還後、最終審査に合格した後の「クルードラゴン」の運用初号機には、野口聡一宇宙飛行士が搭乗することになっています。
今からワクワクします!
打ち上げが成功し、無事に帰還してくれることを祈ります。
宇宙がもっと身近になった時、ハワイへ行くぐらいの感覚で宇宙旅行できるようになるのでしょうね!
あなたは宇宙旅行についてどう思いますか?
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